慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
ラテン文学
科目設置 文学部専門教育科目 授業形態 テキスト科目
科目種別・類 第3類 単位 1
キャンパス - 共通開講学部 -
設置年度 2020 授業コード T0EA006701

講義要綱

本科目では、古典ラテン語で書かれたラテン文学(古代ローマ文学。狭い意味での文学だけでなく、歴史や哲学をも含みます)の主要な作家および作品について、基礎的な知識を学ぶと共に、翻訳を通じて作品に実際に触れることを目的とします。指定教科書の構成は次の通りです。
 はじめに
 第一章 ラテン文学発生期
 第二章 黄金時代前期・キケロー時代
 第三章 黄金時代後期・アウグストゥス時代
 第四章 銀時代・初期帝政時代

テキストの読み方

人物名・作品名がたくさん出てくるので、繰り返し何度も読むことを勧めます。また、テキスト内に書かれた邦訳の情報は古いので、後述する参考文献の項を合わせて参照してください。

履修上の注意

テキストを読んで、単に文学史的な知識を暗記するのではなく、興味を持った作品には翻訳を通じてできるだけ多く触れてください。また、文学作品に限らず、古代ローマの歴史や文化、美術などに関する本や映像資料などを広く参照することで、理解が深まります。

関連科目

特になし。

成績評価方法

科目試験による。

参考文献

指定教科書が執筆された時代とは異なり、現在ではラテン文学の邦訳や日本語文献も大幅に増えており、図書館を利用するなどして活用することを勧めます。〈ラテン文学史〉
松本仁助・岡道男・中務哲郎編『ラテン文学を学ぶ人のために』(世界思想社、1992)
高橋宏幸編著『はじめて学ぶラテン文学史』(ミネルヴァ書房、2008)
〈邦訳〉
 多くの作品が京都大学学術出版会の西洋古典叢書に収められています。岩波書店もキケローやカエサル、セネカの作品集を出版しています。文庫本では特に岩波文庫(赤・青)と講談社学術文庫に多くの邦訳があります。また、日本語で書かれた古代ローマに関する書籍も岩波新書や中公新書、講談社学術文庫を中心に数え切れないほど出版されているので、適宜参照して知識を深めてください。

レポート作成上の注意

ラテン文学作品を翻訳で読み、本文を具体的に引用しながら、自分自身の考えをまとめるようにしてください。他の書籍や資料も参照・引用した場合には、必ず註や参考文献表をつけて典拠を示してください。