慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
経営数学
科目設置 経済学部専門教育科目 授業形態 テキスト科目
科目種別・類 単位 2
キャンパス - 共通開講学部 -
設置年度 2020 授業コード T0EB003801

講義要綱

 経営計画を策定する際、多くの手法が用いられる。そのほとんどはパソコンのソフトウエアによって自動的に実行される。したがって多くの場合、結果のアウトプットだけが示され途中の考え方、プロセスは示されない。重要なことはアウトプットの数字をどう解釈するかであるが、プロセスを理解していないと間違った判断を下す恐れが大きくなる。「経営数学」では現代企業が利用している数学的・統計的手法を使いこなすため、それら手法のプロセス理解を目的としている。


 


 


 


1 工場新設計画 ― 設備投資の経済計算Ⅰ
2 工場設備取替計画 ― 設備投資の経済計算Ⅱ
3 工事計画 ― PERT
4 生産管理/資源配分問題 ― リニヤー・プログラミング(グラフ)
5 生産管理/資源配分問題 ― リニヤー・プログラミング(シンプレックス法)
6 販売管理/配送計画 ― 輸送型リニヤー・プログラミング
7 販売管理/セールスマンの最適配置計画 ― ダイナミック・プログラミング
8 販売管理/待ち行列を少なくする問題 ― シミュレーション法
9 在庫管理 ― 需要が確定的な場合の最適在庫量の決定
10 在庫管理ー需要が確率的な場合の最適在庫量の決定
11 安定製品の需要予測(Ⅰ)― 回帰分析
12 安定製品の需要予測(Ⅱ)― 重回帰分析
13 新製品の需要予測 ― ベイジアン法
14 マーケティング・リサーチ/小売店チェーン化 ― 分散分析
15 マーケティング・リサーチ/消費者動向の調査 ― 主成分分析
16 マーケティング・リサーチ/潜在需要者の特性分析 ― 判別関数分析

テキストの読み方

 皆さんの中には、数学なんて真っ平ごめんだ、という方も多いと思いますが、それは今まで何のために数学を勉強するのか、という目的がはっきりしなかったからではないでしょうか。
 経営数学のテキストは現代企業が経営計画を設定する上で欠かせない基礎的な手法を多く扱っています。それらを分かりやすく説明するために、あるパン屋さんを想定し、市場調査をしてニーズを調べたり、それに見合った設備投資をしたり、工場を建設する手順を考えたりしながら、それぞれに必要な手法を勉強していく、という構成になっています。なるほど、この手法はこんな時にこんな具合に使えるのか、ということが分かります。
 何事も目的をもった勉強をすると効率もヤル気も飛躍的にアップする、ということを実感していただければ、と思っています。

履修上の注意

特になし。

関連科目

特になし。

成績評価方法

科目試験による。

 

参考文献

石村貞夫・石村光資郎『入門はじめての多変量解析』東京図書、2007年。
石村貞夫・石村光資郎『入門はじめての分散分析と多重比較』東京図書、2008年。

レポート作成上の注意

 課題はテキスト章末の練習問題ですから、テキスト本文をよく読んでから、問題を解いてください。他科目のレポートと異なり、参考文献を読む必要は特にありません。テキストを読んで、概念等が明確に理解できないときのみ、参考文献を使用してください。