慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
保険学
科目設置 経済学部専門教育科目 授業形態 テキスト科目
科目種別・類 単位 3
キャンパス - 共通開講学部 -
設置年度 2020 授業コード T0EB000202

講義要綱

保険制度は、社会に存在する多種多様なリスクに備えて経済的保障を提供する経済制度として、既に私たちの生活に深く浸透しています。私たちの安定した生活は、多くの人々との関わりの中で、さまざまな保険制度に支えられています。保険学は、保険制度が、現実社会の中でいかなる仕組みや原理に基づいて、社会的あるいは経済的機能を果たしているのかを理解することを目的とします。その対象も、生命保険や損害保険に限らず、公的年金や医療保険などの社会保険の分野をも含んでいます。しかも、諸制度と相互関連を深めていることから、社会制度全体の理解が必要とされます。そして常に、現代社会における保険制度のあり方を意識することで、社会問題の本質を保険学の立場で理解することが最終的な目的となります。

履修上の注意

レポートの成績評価基準は、以下のとおりである。①テーマに対して的確に論述されているか、②参考文献を十分に読解したうえで論述されているか、③独自の見解を提示しているか、④規定字数を満たしているか、などの採点基準を設けて、総合的に評価する。

成績評価方法

科目試験による。

参考文献

堀田一吉『現代リスクと保険理論』東洋経済新報社、2014年
堀田一吉『保険理論と保険政策─原理と機能─』東洋経済新報社、2003年
堀田一吉・山野嘉朗編著『高齢者の交通事故と補償問題』慶應義塾大学出版会、2015年
堀田一吉編著『民間医療保険の戦略と課題』勁草書房、2006年
堀田一吉ほか編著『保険進化と保険事業』慶應義塾大学出版会、2006年
近見正彦・堀田一吉・江澤雅彦編著『保険学(補訂版)』有斐閣、2016年
田畑康人・岡村国和編著『人口減少時代の保険業』慶應義塾大学出版会、2011年
真屋尚生『保険の知識(第2版)』日本経済新聞社、2004年
下和田功編『はじめて学ぶリスクと保険(改訂版)』有斐閣、2007年

レポート作成上の注意

○まずは、できるだけ多くの教科書や参考書を一通り読んでから、課題を選択し、レポート作成に取りかかってください。一部分だけを読んで、無理にまとめようとすると、学習効果はほとんどありません。
○保険をめぐって現実社会で起こっている諸現象についても十分に関心をもってください。現実社会と照らし合わせることによって、レポート作成の意義が大きく高まります。
○自分なりのまとめ方を工夫してみてください。参考書にとらわれすぎずに、自分がどのように理解したかが伝わるような記述を心がけてください。
○引用文献あるいは参考書については、必ず明記してください。