科目名 | |||
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日本外交史Ⅰ | |||
科目設置 | 法学部専門教育科目 | 授業形態 | テキスト科目 |
科目種別・類 | 甲類・乙類 | 単位 | 4 |
キャンパス | - | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2020 | 授業コード | T0EC004201 |
日本の開国以降第二次世界大戦終結までの(いわゆる戦前の)日本外交に関して、日本の指導者がみた主観的世界像および自国像と欧米およびアジアの国際政治の現実の間の関係・相互作用に留意して、理解を深めたい(入江『日本の外交』)。
戦前の日本外交は戦争の歴史でもあった(加藤『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』)。その結末は勝ち目のない日米戦争であったが、そこに至る過程で日本はいくつかの困難な「選択」を迫られた。その行きつく先にあったのが、対米開戦の決定であった。
テキストに記載された歴史的な事実関係は、参考文献によってその意義付けに関する理解を深めたい。
個々の具体的な事実や出来事に一定の(できるだけ普遍的な)意味付けを与えるべく試行錯誤を繰り返すことが、「学問」の課題でありプロセスである。そこで身につくことは社会科学的なセンスとしかいいようがないが、断定的な発想はそのセンスがないことを証明することになるので気をつけたい。
科目試験による
入江昭『日本の外交─明治維新から現代まで』中公新書、1966年
加藤陽子『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』新潮文庫、2016年(初版、朝日出版社、2009年)
一般的にレポート課題に対するいわゆる「正解」は存在しない。また、単なる事実関係の羅列に終わらないように留意したい。分析視角(事実関係に一定の意義付けを与える一貫した視点)に一定のセンスや論理性があり、全体の考察に分析的なまとまりがあることが重要である。