授業科目の内容

　国際政治論という学問領域は、凄惨を極めた第一次世界大戦の後に誕生しました。「戦争を防止するという熱い願望」が国際政治論の誕生につながったのです。現在でも、安全保障問題がこの領域の中心的な関心対象となっています。
　本講義では、日本やその同盟国であるアメリカの安全保障という観点から国際政治を考察することにより、国際政治論の基本的な概念や理論を理解できるようにすることを目標とします。授業は、Ⅰ．リアリズム的世界観、Ⅱ．リベラリズム的世界観、Ⅲ．戦略的アプローチ、およびⅣ．現代の安全保障課題、という四つのセクションに分けて行われます。過去の外交官としての実務経験をもとに複雑怪奇な国際政治の実態について講義します。

第1回講義内容
　Ⅰ．リアリズム的世界観：無政府状態

第2回講義内容
　Ⅰ．リアリズム的世界観：勢力均衡　

第3回講義内容
　Ⅰ．リアリズム的世界観：覇権の盛衰　

第4回講義内容
　Ⅱ．リベラリズム的世界観：民主的平和　

第5回講義内容
　Ⅱ．リベラリズム的世界観：制度的平和　

第6回講義内容
　Ⅱ．リベラリズム的世界観：商業的平和　

第7回講義内容
　Ⅲ．戦略的アプローチ：自国の防衛体制　

第8回講義内容
　Ⅲ．戦略的アプローチ：同盟

第9回講義内容
　Ⅲ．戦略的アプローチ：安全保障協力　

第10回講義内容
　Ⅳ．現代の安全保障課題：核兵器　

第11回講義内容
　Ⅳ．現代の安全保障課題：グローバル化

第12回講義内容
　Ⅳ．現代の安全保障課題：グローバル・コモンズ

その他の学習内容
　　・小テスト

成績評価方法

・小テスト10回（100％）

テキスト（教科書）※教科書は変更となる可能性がございます。

入門講義　安全保障論/宮岡勲 慶應義塾大学出版会 2020

受講上の要望、または受講上の前提条件

予習として、各日の学習するテキストの該当箇所を事前に読んでおくこと（約90分）

講師の実務経験※実務家としての経験があり、その知見が授業に反映されている場合に、「あり」と表示されます

あり