慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
公共経済学
担当教員名
金子 光/金子 憲
科目設置 法学部専門教育科目 授業形態 夏期スクーリング
科目種別・類 甲類・乙類 単位 2
キャンパス 日吉 共通開講学部 経済学部専門教育科目:公共経済学
設置年度 2020 授業コード 62024
開講期間 I期 8/11~8/16 曜日・時間等 1~2限 9:00~12:45

授業科目の内容

 公共経済学は、国や地方公共団体などの公共部門が行う活動を、ミクロ経済学・マクロ経済学および財政学の理論的枠組みを用いて分析する学問である。
 この講義では、ミクロ経済学・マクロ経済学および財政学の理論を概説した上で、現在の日本が直面している様々な政策課題に焦点をあてながら、国や地方公共団体などの公共部門が果たす役割を、理論面・制度面・政策面から分析を行う。これらの学習を通して、公共経済学に関する理解を深めるとともに、政策論に必要な分析手法を重点的に修得することによって、今後の日本の政治・経済・財政全般に関する幅広い視野と政策形成に資する能力を身に付けることを目標とする。
 具体的には、以下の内容を重点的に取り上げる。

第1回講義内容
「財政の3機能」の今日的課題

第2回講義内容
「市場の失敗」と政府の役割:公共財、外部性、費用逓減産業

第3回講義内容
公共部門による所得再分配政策

第4回講義内容
日本経済のマクロ経済分析、ケインズ経済学を中心としたマクロ経済学の理論

第5回講義内容
政策分析・政策評価に必要な費用便益分析などミクロ経済学の分析ツール

第6回講義内容
租税原則、国と地方の税制、課税理論のミクロ経済分析

第7回講義内容
国と地方の財政関係、公共投資と地方財政、地方圏における地域経済政策

第8回講義内容
財政民主主義と憲法規定:予算編成・執行・決算など日本の予算制度

第9回講義内容
予算編成過程における政策決定プロセスと一般会計歳出構造に関する分析

第10回講義内容
財政の持続可能性分析、ドーマーの定理

第11回講義内容
NPM(New Public Management)、欧米先進諸国の財政再建への取り組み

第12回講義内容
総括

その他の学習内容
  ・課題・レポート
  ・小テスト

成績評価方法

講義中に実施する課題やレポートなどを基に総合的に評価する。

テキスト(教科書)※教科書は変更となる可能性がございます。

テキストは使用しない。プリントを適宜配布する。

受講上の要望、または受講上の前提条件

特になし。ミクロ経済学、マクロ経済学、財政学の理論については、初学者も理解できるように解説する。