慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
会社法
担当教員名
堀井 拓也
科目設置 経済学部専門教育科目 授業形態 夏期スクーリング
科目種別・類 単位 2
キャンパス 三田 共通開講学部 法学部専門教育科目:会社法
設置年度 2020 授業コード 72003
開講期間 II期 8/18~8/23 曜日・時間等 1~2限 9:00~12:45

授業科目の内容

 本講義は「会社法」について解説をします。講義時間(回数)の関係から、会社法のすべての内容について詳細に講義することはできません。そこで本講義では、①株式、②機関、③資金調達、④M & Aをめぐる近時の問題を中心に構成することにしました。重要な裁判例については時間をかけて解説をしますが、会社法を理解するうえでは、解釈論だけでなく、なぜそのような会社法のルールが存在しているのか、制度趣旨と意義を理解することが重要となります。本講義もそのような観点から進めていくことになります。
 会社法は改正が頻繁に行われる法分野です。令和元(2019)年にも会社法改正がありました。コーポレート・ガバナンスをめぐる問題を中心に、いわゆる「ソフトロー」と呼ばれる分野も進展しています。実務の動向についても考慮しながら、「会社法」だけではない、株式会社をめぐる最新の法的状況についても言及していきます。
 

第1回講義内容
イントロダクション(会社法総論)

第2回講義内容
株式(1) 株式と株主、株主平等原則、株式の評価

第3回講義内容
株式(2)株主譲渡法制、株主名簿

第4回講義内容
機関(1)総論、株主総会

第5回講義内容
機関(2)取締役・取締役会、取締役と会社の関係

第6回講義内容
機関(3)取締役の義務と責任

第7回講義内容
機関(4)コーポレート・ガバナンスをめぐる近時の議論

第8回講義内容
資金調達(1)種類株式、募集株式の発行等

第9回講義内容
資金調達(2)新株予約権、社債

第10回講義内容
M & A(1)総論、組織再編、事業譲渡

第11回講義内容
M & A(2)敵対的買収、キャッシュ・アウト

第12回講義内容
試験と総括

その他の学習内容
  ・課題・レポート
  ・毎日配布する講義資料の末尾に翌日の講義までに予習・復習すべき事項と課題を提示します。

成績評価方法

各日に提示する小課題(全5回:50%)と最終日に提示するレポート課題(50%)の出来で評価します。

テキスト(教科書)※教科書は変更となる可能性がございます。

プリントを適宜配布する
テキスト(教科書)は特に指定しませんが、予習・復習に際しては、一般的な(代表的な)会社法の教科書・体系書等を入手し通読することをおすすめします(参考文献については後述)。

参考文献

 予習・復習に際して通読をすすめる教科書・体系書(参考書)については初回講義の際に紹介します。
 また、論文や解説など本講義の理解に有益な文献については必要に応じて講義中に紹介します。

受講上の要望、または受講上の前提条件

 必ず最新の六法を持参すること。講義では非常に多くの条文が登場します。重要な条文については、必要に応じて講義中に確認することがありますが、すべての条文を講義中に確認する時間はありません。予習・復習に際して、必ず自分で条文を読むことが必要となります。毎日配布する講義資料の末尾に翌日の講義までに予習・復習すべき事項を提示します。条文の確認も含めて、それなりに時間をかけた自習(それぞれ90分程度)が必要となります。