慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
社会心理学
担当教員名
杉浦 淳吉
科目設置 総合教育科目 授業形態 夜間スクーリング
科目種別・類 3分野科目/社会科学分野 単位 2
キャンパス - 共通開講学部 -
設置年度 2021 授業コード 12128
開講期間 10月5日(火)〜12月28日(火) 曜日・時間等 火曜日、18:20~20:05

実施形態

オンライン授業(リアルタイム形式)

上記の授業を実施するにあたり学生が準備しておくもの

インターネットに接続できる環境と、それに接続できるノートPC・タブレット等、オンライン講義の受講に必要な機器。電子的に提出するレポート作成に必要なPC、ソフトウエア等。指定されたテキスト(教科書)。

授業科目の内容

社会心理学とはどのような学問であるか。このことを日常生活における様々な事例を探索しながら、なぜ人々はそのような行動をとるのか、なぜ人々はそのように考えるのか、といった問いを探求する。こうした作業を通じて、社会心理学という発想を身につけていく。最初に、社会心理学とは何かについて、その歴史と方法からアプローチする。その上で、社会心理学の基礎と応用について展開させていく。前半の基礎に関しては、1)個人が他者をどうとらえるか、2)個々人によって形成される集団の機能や意義をとらえつつ集団間の葛藤とその解決、3)個人と集団との関係としての社会的ジレンマの発想、を学ぶ。さらに、4)社会と文化との関係、5)社会におけるコミュニケーションの機能、6)集団意思決定の特徴、について学習する。後半の応用については、最初に説得と態度変容の理論を学んだ上で、1)消費行動、2)環境行動、3)リーダーシップとキャリア、4)インターネットという社会、について検討する。
本講義では、以上のように社会心理学が対象とする現象やそれを理解し将来を予測するための理論を学んでいく。時間に限りがあり、そのすべてを扱うことはできないが、特に次のようなことは重点的に検討する。社会における個人の行動がどのように生じるのか、そうした個人の結果が積み重なってどのような社会が形成されるのか、個人や社会の在り方に問題が生じた時にどのような解決策がありうるのか、そうした集団や社会の中で個人は何を考え行動するのだろうだろうか、個人の行動の結果,集団や社会はどのように変化していくのだろうか、といったことである。このことについて,日常生活にかかわりの深い事例を取り上げながら社会心理学的な発想を紹介し、不可思議だった考え方や行動がなぜ生じるのかについて理解することを目標とする。

第1回講義内容
社会心理学とは―その歴史と方法

第2回講義内容
対人認知と対人魅力―私たちは社会をどのように認識しているのか

第3回講義内容
集団の形成と集団間関係―集団の機能や集団間に生じる葛藤について

第4回講義内容
個人と社会のダイナミックス―社会的ジレンマのしくみ

第5回講義内容
社会と文化-文化による考え方や行動の違いをどう捉えるか

第6回講義内容
コミュニケーション―情報伝達としての言語と非言語

第7回講義内容
集団意思決定-その意義と功罪

第8回講義内容
説得と態度変容-リスクコミュニケーションへの展開

第9回講義内容
消費行動-つい購入してしまうのはなぜか

第10回講義内容
環境行動-公共の利益につながる行動の促進に向けて

第11回講義内容
リーダーシップ―組織のマネジメントとキャリア

第12回講義内容
インターネットという社会 総括

その他の学習内容
  ・課題・レポート

成績評価方法

各回の小課題と最終課題による。

テキスト(教科書)※教科書は変更となる可能性がございます。

暮らしの中の社会心理学/安藤香織・杉浦淳吉 ナカニシヤ出版 2012

参考文献

講義内で適宜、参考文献を紹介します。

受講上の要望、または受講上の前提条件

テキストをよく読み、身の回りの現実問題と関連づけて理解できるようにすることを目指します。講義内容は常に自分自身にかかわる現実の何に関連するのかを考えながら受講してください。