慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
ドイツ語(上級)Ⅳ-A
担当教員名
津崎 正行
科目設置 総合教育科目 授業形態 夜間スクーリング
科目種別・類 外国語科目/ドイツ語 単位 1
キャンパス - 共通開講学部 -
設置年度 2021 授業コード 22142
開講期間 10月7日(木)〜1月6日(木) 曜日・時間等 木曜日、18:20~20:05

実施形態

オンライン授業(リアルタイム形式)

上記の授業を実施するにあたり学生が準備しておくもの

(1)Webカメラ(PC、スマートフォンについているものをお使いください。なくてもかまいません。)
(2)マイク(同上。チャット機能もありますので、あらたに購入していただく必要はありません。)
(3)Web会議用アプリ(Zoomを使いますので、事前にご準備ください。無料で利用できます。)

授業科目の内容

この授業では、初級(および中級)で学んだ基本的な文法事項をふまえたうえで、さらにドイツ語で書かれた文章を正確に読むために必要とされることを、確実に身につけてゆきます。ドイツ語の文章を読むときに、分からない単語があれば辞書で調べて、ひとつひとつ日本語におきかえた後、個々の訳語を「想像」でつなぎ合わせているだけの人(さらにいうならば、つじつまを合わせるために、原文にない単語を付け加えたり、都合の悪い単語を無視したりして、完全に「作文」をしてしまっている人)がすくなからずいますが、それではいつまでたっても、文章を正しく読むことができるようにはなりません。
授業中に取り上げる文章は、一部をのぞいて、教科書のために書かれたものではなく、実際の文学作品などからの抜粋です。なかには初級(および中級)の文法で学んだ原則から外れた表現などもありますので、最初のうちは難しいと感じられるかもしれませんが、適当に「これでいいや」ですませてしまったり、すぐに他人から「正しい答え」を教えてもらおうとしたりするのではなく、自分自身で問題を解決できるようになることを目標としていただき、そのためのお手伝いをしたいと考えています。

第1回講義内容
Lektion 1:乾杯の歌 Lektion 2:亡命と移民

第2回講義内容
Lektion 3:ドイツ映画『会議は踊る』 Lektion 4: 『魔王』

第3回講義内容
Lektion 5: ブレヒトの反戦詩 1/カフカの断章

第4回講義内容
Lektion 6: 亡命映画スター、マレーネ・ディートリヒ

第5回講義内容
Lektion 7: 歌曲「人生を楽しみなさい」/フロイトの「リビドー」

第6回講義内容
Lektion 8: ディートリヒの『花はどこへ行った』/ヘッセの『車輪の下』

第7回講義内容
Lektion 9: ハイネの『ローレライ』/ニーチェの『ツァラトゥストラ』

第8回講義内容
Lektion 10: ブレヒトの反戦詩 2/フロイトの「エロスとタナトス」

第9回講義内容
Lektion 11: リンゲルナッツの「郵便切手」/アインシュタインの「平和主義」

第10回講義内容
Lektion 12:クリスマス市と『喜びの歌』

第11回講義内容
Lektion 13: 神聖なドイツの芸術/リルケの『マルテの手記』

第12回講義内容
まとめと試験、講評

その他の学習内容
  ・課題・レポート

成績評価方法

最終回に実施する試験(50%)と平常点(50%)により、総合的に評価します。なお、平常点とは、いわゆる「出席点」を意味するものではなく、毎回の授業での発言などに対して与えられた点数を合計したものをいいます。したがって、十分に予習をしたうえで出席することが、単位を取得するための、もっとも確実な手段となります。

テキスト(教科書)※教科書は変更となる可能性がございます。

歌と詩で考えるドイツ語/奥田敏広、細見和之 郁文堂 2019

参考文献

プリントを適宜配布する

受講上の要望、または受講上の前提条件

過年度にこの授業を担当された先生方と同じく、市販の教科書(中級向けとしては難しい部類に入りますが、かならずしも上級向けではありません)を使用しますので、中級の授業と比較して、それほど大きなレベルの差はありません。実際に講される方のこれまでの学習状況などを確認したうえで、場合によっては、上記の計画より早いペースで授業を進めることがあります。(教科書を終えた後は、より高度なドイツ語運用能力を身につけることを目指します。具体的には、日本語の字幕に頼らずにドイツ語の映画を見るとともに、その映画に関する文章を読みたいと思います。)
授業はそのつど、参加者がどこまで理解できているかを確認しながら進めてゆきます。したがって、基本的には毎回、すべての方に発言をしていただくことになりますので、事前に指定された範囲の予習をしておいてください。