慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
地理学
担当教員名
長田 進/山本 真紗子
科目設置 総合教育科目 授業形態 夏期スクーリング
科目種別・類 3分野科目/社会科学分野 単位 2
キャンパス - 共通開講学部 -
設置年度 2021 授業コード 12134
開講期間 II期 8/17~8/22 曜日・時間等 1~2限 9:00~12:45

実施形態

オンライン授業(オンデマンド形式)

上記の授業を実施するにあたり学生が準備しておくもの

オンデマンド講義を視聴できる環境で、配布資料のPDFを管理できる状況ならばそれ以外に特別な準備は必要ない。教材テキストの購入の必要がない代わりに、PDFで配布される点に注意すること。

授業科目の内容

この地理学の講義では、都市をどのように創っていくかという、都市計画・まちづくりに関する内容を取り上げていく。前半部分では、近代以降の都市計画の流れを概観し、近代都市計画とまちづくりについての基本的な流れを理解する。そして後半部分には、都市デザインの見地から、現代の都市に求められる要素について個々の要素を取り出して深い理解を求めていく。

第1回講義内容
現代の都市計画・まちづくりに至る歴史社会背景について考える(長田担当分)

第2回講義内容
田園都市構想から始まる近現代の都市計画の基本的考え方を理解する(長田担当分)

第3回講義内容
現代日本の都市計画制度の基本的枠組みを理解する(長田担当分)

第4回講義内容
現在の都市計画で注目を集める問題に対して考える(長田担当分)

第5回講義内容
まちづくりと生態的多様性を共に考える(山本担当分) ーエコロジカルデモクラシーの3つの都市形態と15のデザイン原則ー

第6回講義内容
可能にする形態(人々の可能性を広げる都市の在り方)(1) (山本担当分) ー経験を共有し互いに関心を持つ「中心性」、生態系がもたらす連携「つながり」、デザインプロセスと形態の「公正さ」、の3点について理解する。

第7回講義内容
可能にする形態(人々の可能性を広げる都市の在り方)(2) (山本担当分) ー健全な都市と充実したランドスケープを創造する「賢明な地位の追求」、私たちの本質を示す「聖性」、の2点について理解する。

第8回講義内容
回復できる形態(しなやかで弾力性に富んだ都市の在り方)(1) (山本担当分) ー人間の生活が示す優れた適応性「特別さ」、互いに異なり互いに分かたれる「選択的多様性」、中心性を支える「密度と小ささ」、の3点について理解する。

第9回講義内容
回復できる形態(しなやかで弾力性に富んだ都市の在り方)(2) (山本担当分) ー生態系が機能し地域の生物的多様性を守る「都市の範囲を限定する」、状況の変化に対応し自ら調整する「適応性」、の2点について理解する。

第10回講義内容
推進する形態(より快適な未来を創り上げる都市の在り方)(1)(山本担当分) ー日々の生活や経験に根差した生命力溢れるアイディア「日常にある未来」、充実した人間性を呼び戻す「自然に生きること」、土地の知恵と科学的原理の両方を組み込む「科学に住まうこと」、の3点について理解する。

第11回講義内容
推進する形態(より快適な未来を創り上げる都市の在り方)(2)(山本担当分) ーテーブルにたくさんの椅子を用意する「お互いに奉仕すること」、生命が持つリズム「歩くこと」、の2点について理解する。

第12回講義内容
まとめ(山本担当分)

その他の学習内容
  ・課題・レポート

成績評価方法

提出してもらうレポートと受講状況を合わせて評価を行う。

テキスト(教科書)※教科書は変更となる可能性がございます。

プリントを適宜配布する
2021年度のスクーリングはオンデマンド形式の講義で行うため、PDFで配布する。

参考文献

参考文献リストをテキスト資料の中に用意するので、必要とあれば各自で入手すると講義の理解がより進むはずである。後半部分に関する項目については以下の書籍を推薦する。

へスター、ランドルフ・F著、土肥真人訳、エコロジカルデモクラシーまちづくりと生態的多様性をつなぐデザイン、鹿島出版会、2018年

受講上の要望、または受講上の前提条件

この講義では、皆さんの身も周りの話題を学問的なテーマと結び付けることを目指すものである。特別な前提条件を必要とはしていないが、好奇心をもって受講していただきたい。