慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
英語(リーディング)F
担当教員名
横山 千晶
科目設置 総合教育科目 授業形態 夏期スクーリング
科目種別・類 外国語科目/英語 単位 1
キャンパス - 共通開講学部 -
設置年度 2021 授業コード 22103
開講期間 I期 8/10~8/15 曜日・時間等 3~4限 14:15~18:00

実施形態

オンライン授業(リアルタイム形式)

上記の授業を実施するにあたり学生が準備しておくもの

リアルタイムで行う授業のために、WiFi環境を整えていただければ幸いです。また、グループワークによる創作活動を行うために、できればビデオをオンにしても構わないという方に履修していただきたいと思います。

授業科目の内容

「文学作品を味わい尽くす」
英語で書かれた短編小説を徹底的に味わい、楽しみ尽くします。短編小説は短いからといって侮れません。数少ない言葉の中に込められた様々な象徴、言葉の音やリズムがあらわす雰囲気、短い物語の中では全く語られないものの背景に控えている大きな歴史的・文化的な事実や事件、それらが混然一体となって深い文学世界を形作っています。英語は得意で読むのも大好きだが、その英語力を生かして、新たな解釈の世界を広げてみたい、そこから自分なりの翻案作品をつくるなどの冒険をしてみたい、という方にぜひとも履修していただきたいクラスです。扱う作品は日本では未訳の作品です。また、作者の中には有名な人もいますが、日本ではほとんど知られていない人もいます。オンラインの授業となってしまいましたが、人数を絞ってリアルタイムでの授業を行い、参加者の間でディスカッションのみならず、グループワークを行うことで解釈の世界を広げていきたいと思っています。
授業は以下のプロセスで進めていきます。

1.その日に扱う作品をきちんとした日本語で翻訳する
2.朗読して、英語のスタイルや言葉の使い方から、物語の中に潜む意味について皆でディスカッションする
3.物語のテーマについて考察する
4.そこからグループで朗読劇や翻案作品を作ってみる

もちろん作者の意図は重要ですが、物語は同時に読者のものでもあります。唯一の解釈というものはありません。時には作者の思ってもみない、あるいは無意識のうちにあらわされたテーマが見つけられることもあるでしょう。また、個人の経験に基づいた解釈も大歓迎です。そんな宝さがしもまた醍醐味です。短い期間ですが、忘れられない作品との出会いが必ずあると信じています。直にお目にかかることのできないオンラインという方法での授業ですが、そこから最大限のものを得る方法を私も皆さんと探っていくことを楽しみにしています。

第1回講義内容
Bruce Easonの"The Appalachian Trail"を読む

第2回講義内容
Bruce Easonの"The Appalachian Trail"を解釈する

第3回講義内容
Bruce Easonの"The Appalachian Trail"を翻案する

第4回講義内容
Kirsty Loganの"The Light Eater"を読む

第5回講義内容
Kirsty Loganの"The Light Eater"を解釈する

第6回講義内容
Spencer Holstの"Brilliant Silence"を読む

第7回講義内容
Spencer Holstの"Brilliant Silence"を解釈する

第8回講義内容
Spencer Holstの"Brilliant Silence"を翻案する

第9回講義内容
Larry Frenchの"Mr. Mumsford"を読む

第10回講義内容
Larry Frenchの"Mr. Mumsford"を解釈する

第11回講義内容
Larry Frenchの"Mr. Mumsford"を翻案する

第12回講義内容
総括

その他の学習内容
  ・課題・レポート
  ・課外授業

成績評価方法

各回の翻訳と毎回のレポート、およびクラス内での意見交換やグループワークで判定いたします。

テキスト(教科書)※教科書は変更となる可能性がございます。

プリントを適宜配布する
授業が始まる前にすべての物語のプリントを配布いたします。

参考文献

各回の授業で紹介いたします。

受講上の要望、または受講上の前提条件

テキストは授業が始まる前に配布いたしますので、予習を行って授業に望んでいただければ幸いです。特に最初の物語は初回の授業前に翻訳しておいてください。それ以降は、翻訳を講師にメイルで送っていただく予定です。翻訳は各自の作業ですが、授業では、作品を朗読したり、ディスカッションしたり、みんなで翻案作品を演じたり、と協働による学びをオンラインの中に取り入れます。物語の解釈はさまざまであって構いません。この授業では意見を自由に言ってみようという気持ちのある方々に履修していただきたいと思います。なお、扱う作品とその順番は変更する可能性もあります。