科目名 | |||
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教育学概論 | |||
担当教員名 | |||
山本 正身 | |||
科目設置 | 文学部専門教育科目 | 授業形態 | 夏期スクーリング |
科目種別・類 | 第1類 | 単位 | 2 |
キャンパス | - | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2021 | 授業コード | 52124 |
開講期間 | I期 8/10~8/15 | 曜日・時間等 | 3~4限 14:15~18:00 |
オンライン授業(オンデマンド形式)
本講義のねらいは、教育学の基礎理論に対する理解と、その理論に基づいてこの国の実際的な教育政策動向を批判的に吟味するための素養を、受講生が獲得することに置かれる。すなわち講義を通して、教育の諸問題を論ずる上での最も基本的な認識の枠組みや、この国の教育政策動向を吟味する上での最も根源的な問題の所在を、学問的に探究し続けようとする自覚と姿勢を、受講生諸君に育むことが本講義の第一義的課題となる。
具体的には、教育学の学問的性格、教育の概念、旧来の教育観とその問題、教育の目的と方法、道徳教育、教師像と教員養成、さらには教育行政など、教育と教育学に関わる最も一般的な基礎理論を系統的に概述する。
第1回講義内容
教育の思想と科学
教育学の学問的性格を理解するために、その「思想」としての側面と「科学」としての側面との関係について吟味する。
第2回講義内容
「教育」の概念①
本講義が前提に据える「教育」の概念を解説する。今回は教育の「視座」と「行為」との関係について吟味する。
第3回講義内容
「教育」の概念②
本講義が前提に据える「教育」の概念を解説する。今回は教育を広義に捕捉することの含意を考察する。
第4回講義内容
教育観の類型①―伝統的教育観(制作モデル)―
旧来の教育観を代表する一つとして「制作モデル」の教育観の認識構造を概説する。
第5回講義内容
教育観の類型②―伝統的教育観(栽培モデル)―
旧来におけるもう一つの代表的教育観である「栽培モデル」の教育観の認識構造を概説する。
第6回講義内容
教育観の類型③―「第三のモデル」の探究―
旧来の教育観の問題を批判的に吟味しながら、新たな教育観を構築する可能性について探究する。
第7回講義内容
教育目的論
主要な教育目的観の構造を、上記の「教育モデル」に立脚しながら概述する。
第8回講義内容
教育方法論
教育方法観の諸類型とその問題を、やはり「教育モデル」論の観点から吟味する。
第9回講義内容
道徳教育論
道徳教育に関する最も基本的な諸問題を、その歴史を概述しつつ、やはり「教育モデル」の観点から吟味する。
第10回講義内容
教師論―教師像とその問題―
教師像の問題を、とくにその専門性の所在という観点から論する。
第11回講義内容
教育政策論
この国の教育政策のありようを歴史的に概述するとともに、その問題の所在を探究する。
第12回講義内容
<補論>福澤諭吉の教育思想
講義のとりまとめとして、塾祖福澤諭吉の教育思想を概述するとともに、その思想が今日の教育のあり方を吟味するための重要な視座たり得ることを確認する。
その他の学習内容
・課題・レポート
レポートの採点に基づいて評価する。
テキストはとくに指定しない。
参考文献については、講義の中で適宜紹介する。ただし、事前に『村井実著作集』全8巻(小学館、1987-88)を一読しておかれることをお薦めする。
真摯な受講態度を希望する。