科目名 | |||
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日本史概説 | |||
担当教員名 | |||
前田 廉孝 | |||
科目設置 | 経済学部専門教育科目 | 授業形態 | 夏期スクーリング |
科目種別・類 | 単位 | 2 | |
キャンパス | - | 共通開講学部 | 文学部専門教育科目:日本史概説 |
設置年度 | 2021 | 授業コード | 52130 |
開講期間 | II期 8/17~8/22 | 曜日・時間等 | 1~2限 9:00~12:45 |
オンライン授業(オンデマンド形式)
本科目は,日本近現代史に関する基本的知識の修得を目的とする。豊富な史料のほかに数量データの利用が可能な近現代史研究では,定性分析(qualitative analysis)・定量分析(quantitative analysis)の併用と定性的史料の数量化が進展し,自然科学を含む多様なディシプリンから参入した研究者による国際的協業が進められている。このような研究潮流からは西欧社会と異なった近代日本の社会発展経路がアジア社会のなかでも特異性を示したことが指摘され,その原因には近世日本からの連続性,地理的に近接した植民地の存在などが挙げられている。以上の国内外における研究潮流を踏まえつつ,本科目は以下3点を重視した内容で構成される。第1に経済社会の規模的拡大・質的変化と政治体制及び政策の変遷を相互規定的に理解すること,第2に国際関係史的視角から日本・諸外国間における政治・外交・経済面の連関に着目すること,第3に各種データと史料を多用した実証的研究成果に依拠することである。以上の内容からなる本科目を受講することで履修者は,19C中葉-20C日本における社会動向の推移を最新の研究成果及び豊富な歴史的知識とデータ・史料より多面的な視座に基づいて観察できるようになるであろう。
第1回講義内容
イントロダクション
第2回講義内容
近代日本のマクロ的動態
第3回講義内容
幕末開港と居留地貿易
第4回講義内容
明治政府の成立とアジア的国際関係
第5回講義内容
近代経済成長と政策的基盤
第6回講義内容
「帝国日本」の成立と対外関係
第7回講義内容
第1次大戦期の国際収支と重化学工業化
第8回講義内容
1920年代の政党政治と金解禁
第9回講義内容
昭和恐慌と高橋財政
第10回講義内容
戦間期の貿易と資本移動
第11回講義内容
戦時統制と戦後改革
第12回講義内容
高度経済成長と政府・企業
その他の学習内容
・課題・レポート
・小テスト
小テスト(オンライン)50%・レポート50%
プリントを適宜配布する
講義に用いるスライドをハンドアウトとして配布する。
大学の日本史 教養から考える歴史へ 4 近代/小風秀雅編 山川出版社 2016
日本経済史 1600-2015/浜野潔・井奥成彦ほか 慶應義塾大学出版会 2017
ハンドブック近代日本外交史:黒船来航から占領期まで/簑原俊洋・奈良岡聰智編著 ミネルヴァ書房 2016
Routledge Handbook of Modern Japanese History/Saaler, S., & Szpilman, C. W. (Eds.) Routledge 2018
本講義は1回あたりの情報量が多く,史料のほかに膨大な数量データをグラフで図示する。したがって,本講義は歴史科目でありながらも,高校までの歴史科目とは形態が異なることにご留意頂きたい。受講時に数学的・統計学的知識は前提としないが,単位取得には講義内で扱う歴史的解釈の論拠となる史料・データの意味までご理解頂かなければならない。そこで,是非とも復習に力を注いで頂きたい。