慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
シェイクスピア研究
科目設置 文学部専門教育科目 授業形態 テキスト科目
科目種別・類 第3類 単位 2
キャンパス - 共通開講学部 -
設置年度 2022 授業コード T0EA003001

講義要綱

〔授業の到達目標及びテーマ〕
 シェイクスピアの有名な作品を原語で講読し、作品のみならずイギリス初期近代の文化を深く理解できるようになることが到達目標である。
〔授業の概要〕
 シェイクスピアの劇作品は、16世紀以来、演出を変えて繰り返し上演されただけでなく、映画、絵画、オペラなど、異なったメディアでも扱われ続けてきた。そのようにテクストを受け止める文化的文脈が変化しても、変わらずに人気を保ち続けることは、シェイクスピア作品がまさに古典であることの証しである。そうした永続的な魅力を一読者として知り、それを客観的に言語化できるためには、シェイクスピア解釈における様々な批評的立場を知り、それらを自らの解釈の確立に活用するとともに、何よりもテクスト本文の厳密な読みを心がける必要がある。それは16世紀の英語を語学的に正確に読むということにとどまらず、作品中における特定の概念の意識的な主題化、イメージの連鎖、プロットの展開、登場人物の類型などに関して、分析的にテクストを読むことである。この点を踏まえて、本科目の受講生は以下のようなプロセスで学習を進め、レポート作成へと至ってほしい。
 1 教科書を通読し、エリザベス朝時代の上演の背景やシェイクスピアの劇作品について、バランス良く基礎知識を習得する。シェイクスピアの英語(第7章)については、文法的特徴を現代英語との対比において理解する。
 2 教科書を参考にシェイクスピアの劇作品を複数選び、分析的に精読する。翻訳を活用して読み進めて良いが、定評ある学術的校訂版(The New Cambridge Shakespeare, The Oxford Shakespeare, The Arden Shakespeareなどのシリーズが註や解説ともに豊富である)を入手し、原文と意識的に対照させながら読むことが望ましい。また、各ジャンル(悲劇、喜劇、歴史劇、ロマンス劇)について、それぞれ一編ずつ読むことが望ましい。
 3 シェイクスピア劇を実際にどのように分析するのか、それを知り、自分の解釈を客観的に提示するための参考とするために、近年のシェイクスピア劇の研究書の中から定評あるものを複数読んでみる(以下の参考書リストを利用すること)。
〔授業計画〕
 教科書の通読について
 本科目の教科書『シェイクスピア研究』は、シェイクスピアを研究するために有益な、シェイクスピアに関する伝記的事実、作品の制作状況、エリザベス朝の世界観や上演形態に関する基礎知識を中心的に記述している。教科書をしっかりと何度も通読し、頭に入れることで、作品を読み理解するための基本を理解してほしい。その上で、各自の興味に従ってシェイクスピアの劇作品を数点選び、じっくりと読み込んでほしい。学ぶ内容は以下の通りである。
 第一章 シェイクスピア時代の概観
 第二章 エリザベス一世時代の劇場と劇団
 第三章 歴史劇
 第四章 喜劇
 第五章 悲劇
 第六章 ローマ劇とロマンス劇
 第七章 シェイクスピアのテクストと英語
 進め方としては第一章からはじめ、各章に少なくとも一カ月ほどかけてじっくり取り組んでほしい。

テキストの読み方

本科目のテキストは、シェイクスピアを批評するために有益な、シェイクスピアに関する伝記的事実、作品の制作状況、エリザベス朝の世界観や上演形態に関する基礎知識を中心的に記述している。テキストを通読することで作品を読むための文化的文脈を理解してほしい。その上で、各自の興味に従ってシェイクスピアの劇作品を数点選び、じっくりと読み込んでほしい。

関連科目

「近世英文学史」「イギリス文学研究Ⅲ─演劇─」「ACADEMIC WRITING II」

成績評価方法

レポートの合格を前提として科目試験によって評価する。

参考文献

シェイクスピア研究には多量の研究書が存在しているので、良書のみを選び出して利用する必要がある。以下には日本語で読めるものに限って、テーマごとに厳選して列挙した。勿論以下に示し得なかった研究書の中にも重要なものは数多いが、このリストの書目を出発点として、さらに自分の興味にあった近年の最先端研究(専ら洋書になるだろう)を探して読み進めてほしい。シェイクスピアをはじめ16~17世紀イギリス文学に関する重要な参考文献については、英米文学専攻のウェブサイトでも紹介しているので参照のこと。
(0) シェイクスピアについての入門書
 ・大場建治、『シェイクスピアへの招待』(東京書籍・東書選書)
 ・尾崎寄春、『リヴァサイドのシェイクスピア─原文で読む楽しさ』(英宝社)
 ・高田康成他編、『シェイクスピアへの架け橋』(東京大学出版会)
 ・小田島雄志、『シェイクスピアの人間学』・『シェイクスピアの恋愛学』(新日本出版社)
 ・松岡和子、『深読みシェイクスピア』(新潮選書)
 ・日本シェイクスピア協会編、『新編・シェイクスピア案内』(研究社)
 ・今西雅章他編、『シェイクスピアを学ぶ人のために』(世界思想社)
(1) シェイクスピアの伝記
 ・サミュエル・シェーンボウム、『シェイクスピアの生涯』(紀伊國屋書店)
 ・スティーヴン・グリーンブラット、『シェイクスピアの驚異の成功物語』(白水社)
 ・ピーター・アクロイド、『シェイクスピア伝』(白水社)
 ・小津次郎、『シェイクスピア伝説』(岩波書店・岩波セミナーブックス)
(2) シェイクスピアとエリザベス朝の劇場
 ・アンドリュー・ガー、『演劇の都、ロンドン:シェイクスピア時代を生きる』(北星堂)
 ・フランセス・A・イエイツ、『世界劇場』(晶文社)
 ・玉泉八州男、『女王陛下の興行師たち』(芸立出版)
 ・アン・バートン、『イリュージョンの力:シェイクスピアと演劇の理念』(朝日出版社)
 ・河合祥一郎、『ハムレットは太っていた!』(白水社)
 ・C・ウォルター・ホッジズ、『絵で見るシェイクスピアの舞台』(研究社)
 ・──、『シェイクスピアの劇場:グローブ座の歴史』(筑摩書房)
(3) 上演・演出の視点から
 ・喜志哲雄、『劇場のシェイクスピア』(早川書房)
 ・マイケル・ボグダノフ、『シェイクスピア:ディレクターズ・カット』(研究社)
 ・ピーター・ブルック、『なにもない空間』(晶文社・晶文選書)
 ・──、『殻を破る─演劇的探究の40年』(晶文社)
 ・大場建治、『英国俳優物語:エドマンド・キーン伝』(晶文社)
 ・笹山隆、『ドラマと観客─観客反応の構造と戯曲の意味』(研究社)
 ・今西雅章、『シェイクスピア劇と図像学─舞台構図・場面構成・言語表象の視点から』(彩流社)
 ・ハーリー・グランヴィル・バーカー、『ハムレット:シェイクスピア劇への序文』(早稲田大学出版部)
(4) 王権と宮廷について知りたい
 ・クリストファー・ヒバート、『女王エリザベス』(原書店)
 ・フランセス・A・イエイツ、『星の処女神エリザベス女王』(東海大学出版会)
 ・デイヴィッド デュラント、『ハードウィック館のベス─シェイクスピア時代のある女性像』(松柏社)
 ・リットン・ストレイチー、『エリザベスとエセックス─王冠と恋』(中央公論社)
 ・山田明廣、『イギリスの宮廷仮面劇』(英宝社)
 ・ロイ・ストロング、『ルネサンスの祝祭:王権と芸術』(平凡社)
 ・有路雍子・舟木茂子・成沢和子『宮廷の文人たち─イギリス・ルネサンスのパトロン制度』(リーベル出版)
 ・ガイ・フィッチ・ライトル&スティーヴン・オーゲル編、『ルネサンスのパトロン制度』(松柏社)
 ・J・E・ニール、『エリザベス女王』(みすず書房)
 ・太田一昭、『英国ルネサンス演劇統制史:検閲と庇護』(九州大学出版会)
 ・櫻井正一郎、『女王陛下は海賊だった:私掠で戦ったイギリス』(ミネルヴァ書房)
(5) イギリス・ルネサンス期のジェンダーについて知りたい
 ・ジュリエット・デュッシンベリー、『シェイクスピアの女性像』(紀伊国屋書店)
 ・浜名恵美、『ジェンダーの驚き』(日本図書センター)
 ・アラン・ブレイ、『同性愛の社会史─イギリス・ルネサンス─』(彩流社)
 ・リン・ハント、『ポルノグラフィーの発明:猥褻と近代の起源、1500年から1800年へ』(ありな書房)
 ・楠明子、『英国ルネサンスの女たち』(みすず書房)
 ・中村裕英、『様々なる結婚のディスコースと女性主体:シェイクスピア、エリザベス・ケアリ、ミドルトン』(渓水社)
 ・スティーヴン・オーゲル、『性を装う:シェイクスピア・異性装・ジェンダー』(名古屋大学出版会)
 ・楠明子・原英一編、『ゴルディオスの絆:結婚のディスコースとイギリス・ルネサンス演劇』(松柏社)
 ・ロレンス・ストーン、『〈家族・性・結婚〉の社会史』(勁草書房)
 ・スーザン・W・ハル、『女は男に従うもの?:近世イギリス女性の日常生活』(刀水歴史全書66、刀水書房)
 ・イヴ・K・セジウィック、『男同士の絆:イギリス文学とホモソーシャルな欲望』(名古屋大学出版会)
 ・朱雀成子、『愛と性の政治学─シェイクスピアをジェンダーで読む』(九州大学出版会)
 ・小林かおり、『じゃじゃ馬たちの文化史─シェイクスピア上演と女の表象』(南雲堂、2007年)
(6) イギリス・ルネサンス期の文化一般について知りたい
 ・ヨハン・ホイジンガ、『中世の秋』(中公文庫)
 ・ロイ・ストロング、『イングランドのルネサンス庭園』(ありな書房)
 ・川崎寿彦、『庭のイングランド:風景の記号学と英国近代史』(名古屋大学出版会)
 ・フィリップ・アリエス、『子供の誕生』(みすず書房)
 ・フィリップ・アリエス、『死を前にした人間』(みすず書房)
 ・アラン・マクファーレン、『資本主義の文化─歴史人類学的考察』(岩波書店)
 ・E.M.W.ティリヤード、『エリザベス朝の世界像』(筑摩書房)
 ・川北稔、『洒落者たちのイギリス史─騎士の国から紳士の国へ─』(平凡社)
 ・中央大学人文科学研究所編、『イギリス・ルネサンスの諸相:演劇・文化・思想の展開』(中央大学出版部)
 ・末廣幹編、『国家身体はアンドロイドの夢を見るか:初期近代イギリス表象文化アーカイヴ1』(ありな書房)
 ・佐々木和貴編、『演劇都市はパンドラの匣を開けるか:初期近代イギリス表象文化アーカイヴ2』(ありな書房)
 ・日本シェイクスピア協会編、『シェイクスピアとその時代を読む』(研究社)
(7) シェイクスピアを精神分析的に読みたい
 ・アーネスト・ジョーンズ、『ハムレットとオイディプス』(大修館書店)
 ・バーバラ・ロジャーズ=ガードナー、『ユングとシェイクスピア』(みすず書房)
 ・関谷武史、『シェイクスピア:心の深層を読む』(旺史社)
(8) シェイクスピアを民衆文化の視点から読みたい
 ・ナタリー・Z・デーヴィス、『愚者の王国・異端の都市:近代初期フランスの民衆文化』(平凡社)
 ・ロバート・W・マーカムソン、『英国社会の民衆娯楽』(平凡社)
 ・ピーター・ストリブラス&アロン・ホワイト、『境界侵犯─その詩学と政治学』(ありな書房)
 ・ピーター・バーク、『ヨーロッパの民衆文化』(人文書院)
 ・ロナルド・ノウルズ編、『シェイクスピアとカーニヴァル―バフチン以後』(法政大学出版局)
 ・上野美子、『ロビン・フッド伝説』(研究社)
 ・青山誠子、『シェイクスピアの民衆世界』(研究社)
 ・ミハイール・バフチーン、『フランソワ・ラブレーの作品と中世・ルネッサンスの民衆文化』(せりか書房)
(9) シェイクスピアを書物史的に考察したい
 ・E.L.アイゼンステイン、『印刷革命』(みすず書房)
 ・山田昭廣、『本とシェイクスピア時代』(東京大学出版会)
 ・太田一昭編、『エリザベス朝演劇と検閲』(英宝社)
 ・ロジェ・シャルチエ、『読書の文化史』(新曜社)
 ・ピーター・バーク、『近世ヨーロッパの言語と社会─印刷の発明からフランス革命まで』(岩波書店)
 ・香内三郎、『「読者」の誕生:活字文化はどのようにして定着したか』(晶文社)
 ・ジョン・フェザー、『イギリス出版史』(玉川大学出版部)
 ・宮下志朗、『本の都市リヨン』(晶文社)
(10) 絵画・芸術とシェイクスピアの関係について考察したい
 ・蒲池美鶴、『シェイクスピアのアナモルフォーズ』(研究社)
 ・岩崎宗治、『シェイクスピアの文化史─社会・演劇・イコノロジー』(名古屋大学出版会)
 ・──、『シェイクスピアのイコノロジー』(三省堂)
 ・M.コーベット、R.W.ライトバウン、『寓意の扉:マニエリスム装飾表題頁の図像学』(平凡社)
 ・ワイリー・サイファー、『ルネサンス様式の四段階:1400年~1700年における文学・美術の変貌』(河出書房新社)
 ・レイモンド・クリバンスキー他、『土星とメランコリー:自然哲学・宗教・芸術の歴史における研究』(晶文社)
 ・川崎寿彦、『鏡のマニエリスム:ルネッサンス想像力の側面』(研究社)
 ・エドガー・ウィント、『ルネサンスの異教秘儀』(晶文社)
 ・松田美作子、『シェイクスピアとエンブレム』(慶應義塾大学出版会)
(11) 宗教改革と文化について考察したい
 ・キース・トマス、『宗教と魔術の衰退』(法政大学出版局)
 ・山本信太郎、『イングランド宗教改革の社会史─ミッド・テューダー期の教区教会』(立教大学出版会)
 ・クリストファー・ヒル、『17世紀イギリスの急進主義と文学』(法政大学出版局)
 ・常行敏夫、『市民革命前夜のイギリス社会』(岩波書店)
 ・八代崇、『イギリス宗教改革史研究』(創文社)
 ・G・R・エルトン著、越智武臣訳『宗教改革の時代 1517-1559』(みすず書房)
(12) ルネサンスの魔術と文化について
 ・アレン・ディーバス、『ルネサンスの自然観』(サイエンス社)
 ・バーバラ・トレイタラー、『ルネサンスの魔術師』(晶文社)
 ・ピーター・フレンチ、『ジョン・ディー:エリザベス朝の魔術師』(平凡社)
 ・ウェイン・シューメイカー、『ルネサンスのオカルト学』(平凡社)
 ・フランセス・A・イエイツ、『記憶術』(水声社)
 ・──、『ジョルダーノ・ブルーノとヘルメス教の伝統』(工作舎)
 ・D・P・ウォーカー、『ルネサンスの魔術思想:フィチーノからカンパネッラへ』(平凡社)
 ・──、『古代神学:15-18世紀のキリスト教プラトン主義研究』(平凡社)
 ・ロバート・J・W・エヴァンズ、『魔術の帝国:ルドルフ二世とその世界』(ちくま学芸文庫)
(13) 妖精
 ・キャサリン・ブリッグズ、『妖精の時代』(筑摩書房)
 ・井村君江、『妖精学大全』(東京書籍)
 ・井村君江、『妖精の系譜』(新書館)
 ・石原孝哉、『シェイクスピアと超自然』(南雲堂)
(14) イギリス・ルネサンス期の社会について知りたい
 ・A・L・バイアー、『浮浪者たちの世界─シェイクスピア時代の貧民問題』(同文舘出版)
 ・G・サルガードー、『エリザベス朝の裏社会』(刀水書房)
 ・ジャン=クリストフ・アグニュー、『市場と劇場:資本主義・文化・表象の危機1550-1750年』(平凡社)
 ・エイザ・ブリッグズ、『イングランド社会史』(筑摩書房)
 ・キース・ライトソン、『イギリス社会史1580-1680』(リブロポート)
 ・アラン・マクファーレン、『イギリス個人主義の起源:家族・財産・社会変化』(リブロポート)
 ・ピーター・ラスレット他、『家族と人口の歴史社会学』(リブロポート)
 ・ピーター・ラスレット、『われら失いし世界』(三嶺書房)
(15) スパイ活動・ジャーナリズム・外交政策について知りたい
 ・村上直之、『近代ジャーナリズムの誕生:イギリス犯罪報道の社会史から』(岩波書店)
 ・ジョン・ボッシー、『ジョルダーノ・ブルーノと大使館のミステリー』(影書房)
 ・テリー・クラウディ、『スパイの歴史』(東洋書林)
 ・C・ヴェロニカ・ウェッジウッド、『オラニエ公ウィレム:オランダ独立の父』(文理閣)
 ・ミルヤ・ファン・ティールホフ、『近世貿易の誕生:オランダの「母なる貿易」』(知泉書館)
 ・木村俊道、『文明の作法─初期近代イングランドにおける政治と社交』(ミネルヴァ書房)
 ・櫻井正一郎、『サー・ウォルター・ローリー─植民と黄金』(人文書院)
 ・──、『最後のウォルター・ローリー─イギリスそのとき』(みすず書房)
 ・フランセス・A・イエイツ、『ジョン・フローリオ─シェイクスピア時代のイングランドにおけるイタリア人の生涯一』(中央公論新社)
(16) シェイクスピアの喜劇
(a) ロマンティック・コメディー
 ・アレグザンダー・レガット、『シェイクスピア、愛の喜劇』(透土社)
 ・中野春夫、『恋のメランコリー シェイクスピア喜劇世界のシミュレーション』(研究社)
 ・ノースロップ・フライ、『シェイクスピア喜劇とロマンスの発展』(ありえす書房)
 ・C・S・ルーイス、『愛とアレゴリー』(筑摩書房)
(b) ロマンス劇
 ・日本シェイクスピア協会編、『シェイクスピアの喜劇』(研究社)
 ・フランセス・A・イエイツ、『シェイクスピア最後の夢』(晶文社)
 ・徳見道夫、『シェイクスピアのロマンス劇:家父長制のドラマトゥルギー』(音羽書房鶴見書店)
 ・正木恒夫、『植民地幻想:イギリス文学と非ヨーロッパ』(みすず書房)
 ・青山誠子、『シェイクスピアにおける悲劇と変容:『リア王』から『あらし』へ』開文社出版
(c) 祝祭喜劇
 ・エドワード・ベリー、『シェイクスピアの人類学:喜劇と通過儀礼』(名古屋大学出版会)
 ・フランソワ・ラロック、『シェイクスピアの祝祭の時空:エリザベス朝の無礼講と迷信』(柊風舎)
 ・C・L・バーバー、『シェイクスピアの祝祭喜劇』(白水社)
(17) シェイクスピアの悲劇
 ・日本シェイクスピア協会編、『シェイクスピアの悲劇』(研究社)
 ・G・W・ナイト、『煉獄の火輪:シェイクスピア悲劇の解釈』(オセアニア出版)
 ・E・A・J・ホニッグマン、『シェイクスピアの七つの悲劇:劇作家による観客反応の操作』(透土社)
 ・加藤行夫、『悲劇とは何か』(研究社)
(18) シェイクスピアの歴史劇
 ・日本シェイクスピア協会編、『シェイクスピアの歴史劇』(研究社)
 ・青木啓治、『シェイクスピアの歴史劇:問題と追究』(山口書店)
 ・李春美、『エリザベス朝最後の十年間』(英宝社)
(19) シェイクスピアの種本
 ・ロバート・グリーン、『パンドスト王・いかさま案内他』北星堂イギリス古典選書(北星堂)
 ・トマス・デカー、『しゃれ者いろは帳』北星堂イギリス古典選書(北星堂)
 ・アーサー・ブルック、『ロウミアスとジューリエット』北星堂イギリス古典選書(北星堂)
 ・トマス・ナッシュ、『文なしピアスが悪魔への嘆願』北星堂イギリス古典選書(北星堂)
 ・『リア王年代記』北星堂イギリス古典選書(北星堂)
 ・トマス・ロッジ、『ロザリンド』北星堂イギリス古典選書(北星堂)
 ・トマス・ナッシュ、『悲運の旅人』北星堂イギリス古典選書(北星堂)
 ・斎藤衛、『シェイクスピアと聖なる次元:材源からのアプローチ』(北星堂)
 ・野島秀勝、『ロマンス・悲劇・道化の死:近代文学の虚実』(南雲堂)
 ・英米文化学会編、『シェイクスピアの変容力:先行作と改作』(彩流社)
(20) シェイクスピア翻訳・アダプテーション(→映画の項も参照)
 ・安西徹雄編、『日本のシェイクスピア100年』(荒竹出版)
 ・河竹登志夫、『日本のハムレット』(南窓社)
 ・木下順二、『シェイクスピアの世界』(岩波書店)
 ・野谷士・玉木意志太牢、『漱石のシェイクスピア』(朝日出版社)
 ・米谷郁子編、『今を生きるシェイクスピア:アダプテーションと文化理解からの入門』(研究社)
 ・冬木ひろみ、本山哲人編、『シェイクスピアの広がる世界:時代・媒体を超えて「見る」テクスト』(彩流社)
 ・常山菜穂子、『アメリカン・シェイクスピア:初期アメリカ演劇の文化史』(国書刊行会)
 ・百瀬泉監修、『シェイクスピアは世界をめぐる:各国における出会いと再創造』(中央大学出版部)
(21) 新歴史主義批評とその後
 ・スティーヴン・グリーンブラット、『シェイクスピアにおける交渉』(法政大学出版局)
 ・──、『驚異と占有:新世界の驚き』(みすず書房)
 ・──、『悪口を習う:近代初期の文化論集』(法政大学出版局)
 ・──編、『寓意と表象・再現』(法政大学出版局)
 ・──、『ルネサンスの自己成型』(みすず書房)
 ・イーヴォ・カンプス編、『唯物論シェイクスピア』(法政大学出版局)
 ・テリー・イーグルトン、『シェイクスピア:言語・欲望・貨幣』(平凡社)
 ・川口喬一編、『文学の文化研究』(研究社)
 ・青山誠子・川地美子編、『シェイクスピア批評の現在』(研究社)
 ・リン・ハント、『文化の新しい歴史学』(岩波書店)
 ・日本シェイクスピア協会編、『シェイクスピア:世紀を超えて』(研究社)
 ・パトリシア・ファマトン、『文化の美学:ルネサンス文学と社会的装飾の実践』(松柏社、1996年) 
(22) シェイクスピアと言葉
 ・梅田倍男、『シェイクスピアのことば遊び』(英宝社)
 ・梅田倍男、『シェイクスピアのレトリック』(英宝社)
 ・佐々木充、『シェイクスピア劇の中層的隠喩構造』(多賀出版)
 ・ノーマン・ブレイク、『シェイクスピアの言語を考える』(紀伊国屋書店)
 ・マンフレッド・シーラー、『シェイクスピアの英語:言葉から入るシェイクスピア』(英潮社新社)
 ・岡村俊明、『シェイクスピアの新語、新語義の研究』(渓水社)
 ・G.L.ブルック著、三輪伸春他訳『シェイクスピアの英語』(松柏社、1998年)
(23) 道化
 ・イーニッド・ウェルズフォード、『道化』(晶文社)
 ・ウィリアム・ウィルフォード、『道化と笏杖』(晶文社)
 ・サンドラ・ビリントン、『道化の社会史』(平凡社)
 ・ニール・ローズ、『エリザベス朝のグロテスク』(平凡社)
 ・高橋康也、『道化の文学:ルネサンスの栄光』(中公新書)
(24) シェイクスピアと映画
 ・森祐希子、『映画で読むシェイクスピア』(紀伊国屋書店)
 ・狩野良規、『シェイクスピア・オン・スクリーン』(三修社)
 ・ラッセル・ジャクソン編、『シェイクスピア映画論』(開文社)
(25) シェイクスピアの同時代劇作家たち
 ・玉泉八州男編、『エリザベス朝演劇の誕生』(水声社)
 ・玉泉八州男編、『ベン・ジョンソン』(英宝社)
 ・楠明子、『メアリ・シドニー・ロウス:シェイクスピアに挑んだ女性』(みすず書房)
 ・シーザー・L・バーバー、『エリザベス朝悲劇の創造:マーロウとキッドの演劇』(而立書房)
 ・村上淑郎編、『エリザベス朝演劇』(英宝社)
 ・中央大学人文科学研究所編、『英国ルネサンスの演劇と文化』(中央大学出版部)
 ・エリザベス朝喜劇10選(Ⅰ期及びⅡ期)(早稲田大学出版会)
 ・エリザベス朝演劇集(筑摩書房)
(26) ソネットと詩
 ・高松雄一他、『シェイクスピア「恋人の嘆き」とその周辺』(英宝社)
 ・キャサリン・ダンカン=ジョーンズ、『廷臣詩人サー・フィリップ・シドニー』(九州大学出版)
 ・大塚定徳、村里好俊訳、『新訳シェイクスピア詩集』(大阪教育図書)
 ・岩崎宗治訳、『サミュエル・ダニエル詩集』(国文社)
 ・岩永弘人『ペトラルキズムのありか:エリザベス朝恋愛ソネット論』(音羽書房鶴見書店、2010年)
 ・大塚定徳、『愛の探求:シドニーからシェイクスピアへ』(研究社選書、1983年)
(27) イギリス・ルネサンス期の教育思想と文学
 ・上智大学中世思想研究所編、『ルネサンスの教育思想』(東洋館出版社)
 ・ロレンス・ストーン、『エリートの攻防:イギリス教育革命史』(御茶の水書房)
 ・クリストファー・ヒル、『イギリス革命の思想的先駆者たち』(岩波書店)
(28) イギリス・ルネサンス期の政治思想と歴史叙述
 ・アライダ・アスマン、『想起の空間:文化的記憶の形態と変遷』(水声社)
 ・ピーター・バーク編、『ニュー・ヒストリーの現在:歴史叙述の新しい展望』(人文書院)
 ・アントニー・D・スミス、『ネイションとエスニシティー:歴史社会学的考察』(名古屋大学出版会)
 ・J・G・ポーコック、『マキャヴェリアン・モーメント:フィレンツェの政治思想と大西洋圏の共和主義の伝統』(名古屋大学出版会)
 ・エルンスト・ハルトヴィッヒ・カントーロヴィッチ、『王の二つの身体:中世政治神学研究』(ちくま学芸文庫)
 ・木村俊道、『顧問官の政治学─フランシス・ベイコンとルネサンス期イングランド』(木鐸社)
 ・クリストファー・モリス、『宗教改革時代のイギリス政治思想』(刀水書房)
 ・越智武臣、『近代英国の起源』(ミネルヴァ書房)
 ・渡部昇一、『イギリス国学史』(研究社)
(29) 中世からシェイクスピアへ
 ・野島秀勝、『近代文学の虚実:ロマンス・悲劇・道化の死』(南雲堂)
 ・松田隆美他、『イギリス中世・チューダー朝演劇事典』(慶應義塾大学出版会)
 ・玉泉八州男、『シェイクスピアとイギリス民衆演劇の成立』(研究社)
 ・ロベルト・ヴァイマン、『シェイクスピアと民衆演劇の伝統:劇の形態・機能の社会的次元の研究』(みすず書房)
 ・宮川朝子、『イギリス中世演劇の変容:道徳劇・インタルード研究』(英宝社)
(30) ロンドンと都市文化
 ・イギリス都市・農村共同体研究会編、『巨大都市ロンドンの勃興』(刀水書房、1999年)
 ・ピーター・クラーク&ポール・スラック、『変貌するイングランド都市1500-1700年』(三嶺書房)
 ・河内恵子・松田隆美編、『ロンドン物語』(慶應義塾大学出版会)

レポート作成上の注意

レポートの作成にあたっては、他の文献から引用した箇所、他の文献の記述を自分なりにパラフレーズして使用した箇所には、正確な註をつけること。それをしない場合には剽窃とみなされる。また、レポートの末尾に、使用した文献を一次資料(引用した作品そのものやその他の原典資料)と二次資料(研究書、研究論文など)に分けて列挙すること。註や参考文献の書式は『塾生ガイド』(または『教職課程履修案内』)に掲載の「レポート作成上の注意」、そして『MLA英語論文の手引き』などを参考に正確に記すこと。また「ACADEMIC WRITING II」のテキスト(通信教材)には、註の付け方や書式について、詳しい解説が含まれている。註、参考文献が不正確なレポートは再提出となる。