慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
新・民事訴訟法
科目設置 法学部専門教育科目 授業形態 テキスト科目
科目種別・類 甲類・乙類 単位 4
キャンパス - 共通開講学部 -
設置年度 2022 授業コード T0EC002704

講義要綱

民事訴訟は、広い意味では、民事紛争(私人間の生活に関する紛争)を解決するための手続を指します。けれども、普通、民事訴訟とは、「判決」という慎重な形式の裁判によって、権利の存否を確定することにより、民事紛争を解決する手続のことで、「判決手続」ともいいます。この科目は、判決手続を対象とするものです。

テキスト

三木浩一ほか『民事訴訟法(第3版)』〔リーガルクエスト〕(有斐閣、2018年)

テキストの読み方

テキストは、引用されている条文を確認しながら、熟読して下さい。よくわからない部分は、参考文献にあたる等して、理解するように努めて下さい。

履修上の注意

民法のとくに総則・物権・債権の部分や会社法など、民事の実体法の基本科目について学習していることが望まれます。

関連科目

破産法(破産法を履修する場合は、民事訴訟法について学習を終えていることが必要でしょう)

成績評価方法

科目試験によります。

参考文献

1)体系書
・伊藤眞『民事訴訟法(第7版)』(有斐閣、2020年)
・新堂幸司『新民事訴訟法(第6版)』(弘文堂、2019年)
・高橋宏志『重点講義民事訴訟法(第2版補訂版)(上)(下)』(有斐閣、(上)(下)2014年)
・松本博之=上野泰男『民事訴訟法(第8版)』(弘文堂、2015年)
2)判例
・高橋宏志ほか編『民事訴訟法判例百選(第5版)』(有斐閣、2015年)
・各年度の重要判例解説(ジュリスト臨時増刊。近年は4月に刊行されています)の民事訴訟法に関する部分
3)コンメンタール(注釈書)
・菊井維大=村松俊夫原著・秋山幹男ほか著『コンメンタール民事訴訟法Ⅰ〜Ⅶ』(巻により版が異なる)(日本評論社、2006年〜)
・高田裕成ほか編『注釈民事訴訟法』(有斐閣、2015年~ 刊行中)
・加藤新太郎=松下淳一編『新基本法コンメンタール民事訴訟法1・2』(日本評論社、2017年~2018年)
・兼子一原著松浦馨ほか著『条解民事訴訟法(第2版)』(有斐閣、2011年)

レポート作成上の注意

 民事訴訟法の全般を理解した上で、レポートに取り組むようにしましょう。問題点を正確に把握して、論じるようにして下さい。判例の立場の説明に終始しているレポートがしばしば見受けられますが、それでは不十分です。自らの立場とその理由を明らかにして下さい。根拠となる条文・参考文献も必ず表記するようにして下さい。
 法律文献や判例の表記について、統一的なルールはありませんが、広く知られている基準として、法律編集者懇話会の「法律文献等の出典の表示方法」があります。この基準によることが望ましいです。これは、法教育支援センターHPに掲載されています。URLは次のようです。http://www.houkyouikushien.or.jp/katsudo/pdf/houritubunken2014a.pdf