慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
世界史概論
科目設置 文学部専門教育科目 授業形態 テキスト科目
科目種別・類 第2類 単位 2
キャンパス - 共通開講学部 -
設置年度 2022 授業コード T0EA100301

講義要綱

〔授業の到達目標及びテーマ〕
 本科目は、主に中学校社会科ならびに高等学校地理歴史科の教員免許状の取得を目指す学生を対象とする。昨今の急速なグローバル化は、中学・高校教育における世界史学習の重要性をますます高めると同時に、世界史教育を担う教員に従来の時代・地域の枠を超えた包括的な世界史認識を持つことを強く求めている。このような状況をふまえ、本科目は履修者が古代から現代に至るアジアやヨーロッパをはじめとする世界各地の歴史に関する一般的知識を通時的に学ぶと同時に、それらがもつれ合い、絡み合うことにより生み出された包括的な世界史の流れを深く理解することを到達目標とする。履修者には、受動的な知識の習得に満足することなく、学んだ知識をもとに、近い将来授業を行う立場となることを意識することが望まれる。
〔授業の概要〕
 本科目は、「文明の起源」から説き起こし、東アジア世界、イスラーム世界、ヨーロッパ世界だけでなく、アメリカやアフリカなどにもおける「古代」「中世」「近代」「現代」を包括的に概説する。履修者は、それらの時代において政治や経済、宗教や文化がどのような役割を果たし影響を与えたかを学び、さらに東西交渉・グローバリズム・ポピュリズム・領土問題など、時事問題を理解するための基礎的知識を養うことも目的とする。
〔授業計画〕
 指定教科書の構成は次の通り。
 序章 文明の起源
第Ⅰ部 古代
 第1章 古代の世界
第Ⅱ部 中世
 第2章 東アジア世界
 第3章 イスラーム世界
 第4章 ヨーロッパ世界
第Ⅲ部 近代
 第5章 近世ヨーロッパの形成
 第6章 欧米近代社会の確立
 第7章 アジアの変動
第Ⅳ部 現代
 第8章 帝国主義時代の始まりと第一次世界大戦
 第9章 ヴェルサイユ体制と第二次世界大戦
 第10章 現代の世界

テキスト

「世界の歴史」編集委員会編『新 もういちど読む山川世界史』(山川出版社、2017年)

履修上の注意

総合教育科目「歴史(東洋史)」および「歴史(西洋史)」を履修していることが好ましい。

関連科目

「東洋史概説Ⅰ」「東洋史概説Ⅱ」「西洋史概説Ⅰ」「西洋史概説Ⅱ」

成績評価方法

レポートの合格を前提として科目試験によって評価する。

参考文献

岸本美緒『中国の歴史』(ちくま学芸文庫、2015年)、佐藤次高編『西アジア史Ⅰ』(山川出版社、2002年)、永田雄三編『西アジア史Ⅱ』(山川出版社、2002年)、秀村欣二編『西洋史概説 第四版』(東京大学出版会、1988年)、山本茂・藤縄謙三・早川良弥・野口洋二・鈴木利章編『西洋の歴史 古代・中世編』(ミネルヴァ書房、1988年)、大下尚一・西川正雄・服部春彦・望田幸男編『西洋の歴史 近現代編 増補版』(ミネルヴァ書房、1998年)

レポート作成上の注意

レポート作成のために、必ず指定の参考文献も読んでください。
 レポートは、単にテキストと参考文献の丸写しや抜き書きではありません。自分自身の言葉でレポート課題の問題に対応した答となるよう作成してください。