科目名 | |||
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東洋史概説Ⅱ | |||
科目設置 | 文学部専門教育科目 | 授業形態 | テキスト科目 |
科目種別・類 | 第2類 | 単位 | 2 |
キャンパス | - | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2022 | 授業コード | T0EA005703 |
本科目では、近現代の歩みのなかでの中国ナショナリズムの台頭を扱っていきます。19世紀から20世紀にかけて、西洋諸国の世界進出に伴い、西洋の近代の経験から生まれた国民国家とナショナリズムといった価値観が世界中に広まっていきました。しかし、それ以前の中国は、これらの価値観とは異なる一定の合理性に基づく制度や理念を持っていました。そこには、華夷秩序や朝貢・冊封体制などといった儒教思想に基づく価値観などが含まれていました。こうした価値観は19世紀になると対外関係の変化によって変わらざるをえませんでした。そうした変化のなかで、伝統的な王朝国家から近代的な国民国家への転換が目指されていきました。この過程のなかで、ナショナリズムは統治者の側からと社会の側からの両方向から形成されていきました。このナショナリズムの台頭は、中国が国際関係のなかに組み込まれたことや清末民初以来の社会変動と連動しており、グローバル化する世界における中国の政治的ビジョン、文化的背景、社会構造の変化などをそこから読み取ることができます。以上のような多角的な視野をもって、中国におけるナショナリズムの形成と展開の過程を近現代中国が歩んだ歴史の一過程として考察してみてください。
指定教科書の附編「研究の手引き」及び参考文献①や②を参考しながら、指定教科書を通読して、現代にいたるまでの中国史の概観を把握してください。その上で、参考文献の③〜⑦などの概説書を読み、近代中国がどのような時代であったか、世界の動きと合せて理解し、⑧〜⑫などの関連書で課題にそったテーマを掘り下げてください。その他の参考文献は、テキスト③〜⑫を手掛かりにして自分で探してみてください。参考文献で紹介したもの以外も積極的に読むことが望ましい。
現在の東アジア世界の枠組みのもとになっている東アジアと中国の近現代についての関心が求められます。
科目試験による。
参考文献を手掛かりに、出来るだけ多くの文献を読んだうえで、自分の言葉で見解をまとめてください(参考文献で紹介したもの以外の文献も積極的に参照されることが望ましい)。その際に、どこからどこまでが他人の説(見解、考え)で、どこからどこまでが自分の見解(考え)なのかがはっきりわかるような書き方をしてください。一次・二次資料やWEBページを参考にした場合は、その都度、必ず註をつけて、文末に出典(著者、題名、出版社、出版年、頁数など)及び引用ページ(閲覧日時も必ず記載)を逐一示してください。