慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
日本経済論
担当教員名
植田 浩史
科目設置 経済学部専門教育科目 授業形態 春期メディア授業
科目種別・類 単位 2
キャンパス - 共通開講学部 -
設置年度 2022 授業コード M2220

授業科目の概要

「日本経済論」では、戦前期から現在に至る日本経済の構造と特徴、その変遷を論じる。欧米の先進国に遅れて資本主義化、工業化が進んだ日本が、アジア・太平洋戦争という破滅的な戦争に向かい、戦後復興から高度成長を経たのち、1970年代のドル危機、石油危機を乗り越え、ME(マイクロエレクトロニクス)化の時代に産業の競争力を高め、「Japan as No.1」と評価される発展を遂げていきながらも、バブル経済崩壊以降30年に渡る低迷に直面していく過程を、時代を追って話をしていく。

授業科目の内容

第1回講義内容
「はじめに」講義の流れの紹介。 「第1章 戦前期の日本経済」 明治期の近代化、工業化、資本主義化の展開と、その後の経済発展の特徴。日中戦争からアジア・太平洋戦争に至る戦時期の経済。

第2回講義内容
「第2章 戦後復興と高度成長」 敗戦後の混乱した経済から復興を遂げ、さらに先進国化を進めた高度成長期の構造と特徴。特に、先進国のなかでも高い成長率を実現した背景とその意義について論じる。

第3回講義内容
「第3章 安定成長期(1)」 ドル危機、石油危機を経て、世界的な高度成長は終焉を迎える中で、日本の産業、企業は、ME(マイクロエレクトロニクス)技術を有効に活用しながら競争力を高めていくとともに、新たな課題に直面していく。こうした1970年から85年までの変化と特徴を見ていく。

第4回講義内容
「第3章 安定成長期(2)」 ドル危機、石油危機を経て、世界的な高度成長は終焉を迎える中で、日本の産業、企業は、ME(マイクロエレクトロニクス)技術を有効に活用しながら競争力を高めていくとともに、新たな課題に直面していく。こうした1970年から85年までの変化と特徴を見ていく。

第5回講義内容
「第3章 安定成長期(3)」 ドル危機、石油危機を経て、世界的な高度成長は終焉を迎える中で、日本の産業、企業は、ME(マイクロエレクトロニクス)技術を有効に活用しながら競争力を高めていくとともに、新たな課題に直面していく。こうした1970年から85年までの変化と特徴を見ていく。

第6回講義内容
「第4章 プラザ合意とバブル経済(1)」 1985年のプラザ合意によってドル安が一気に進み、日本では「円高不況」となるが、輸出はその後も拡大し、世界的な日本企業への評価は上昇し、「バブル経済」に移っていく。「プラザ合意」から「バブル経済」に至る変化と日本経済の構造の変化について論じていく。

第7回講義内容
「第4章 プラザ合意とバブル経済(2)」 1985年のプラザ合意によってドル安が一気に進み、日本では「円高不況」となるが、輸出はその後も拡大し、世界的な日本企業への評価は上昇し、「バブル経済」に移っていく。「プラザ合意」から「バブル経済」に至る変化と日本経済の構造の変化について論じていく。

第8回講義内容
「第5章 バブル経済崩壊(1)」  「バブル経済崩壊」のプロセスと「バブル経済崩壊」がもたらした日本経済の変化、問題点を論じていく。日本経済の大きな転換点として、「バブル経済崩壊」を位置づけていく。

第9回講義内容
「第5章 バブル経済崩壊(2)」  「バブル経済崩壊」のプロセスと「バブル経済崩壊」がもたらした日本経済の変化、問題点を論じていく。日本経済の大きな転換点として、「バブル経済崩壊」を位置づけていく。

第10回講義内容
「第6章 失われた10年(1)」 「バブル経済崩壊」後の10年は、世界の経済構造も大きく変化する中で、日本経済は「失われた10年」と呼ばれる経済低迷の時期であった。この時期に、日本経済はなぜ低迷に直面し、そこから脱するのことができなかったのか、考えていく。

第11回講義内容
「第6章 失われた10年(2)」 「バブル経済崩壊」後の10年は、世界の経済構造も大きく変化する中で、日本経済は「失われた10年」と呼ばれる経済低迷の時期であった。この時期に、日本経済はなぜ低迷に直面し、そこから脱するのことができなかったのか、考えていく。

第12回講義内容
「第7章 21世紀の日本経済(1)」 「失われた10年」の後、21世紀になっても、日本経済の低迷は続く。21世紀になって以降の日本経済の変化について、リーマンショック、東日本大震災、コロナ禍などの度重なる災禍の影響や、世界的な競争構造の変化、技術構造の変化などを、踏まえながら考えていく。

第13回講義内容
「第7章 21世紀の日本経済(2)」 「失われた10年」の後、21世紀になっても、日本経済の低迷は続く。21世紀になって以降の日本経済の変化について、リーマンショック、東日本大震災、コロナ禍などの度重なる災禍の影響や、世界的な競争構造の変化、技術構造の変化などを、踏まえながら考えていく。

第14回講義内容
「第7章 21世紀の日本経済(3)」 「失われた10年」の後、21世紀になっても、日本経済の低迷は続く。21世紀になって以降の日本経済の変化について、リーマンショック、東日本大震災、コロナ禍などの度重なる災禍の影響や、世界的な競争構造の変化、技術構造の変化などを、踏まえながら考えていく。

成績評価方法

レポート、小テスト、試験の結果などを総合的に判断して評価する。

テキスト(教科書)※教科書は変更となる可能性がございます。

講義用のレジュメを配布する。

参考文献

講義内で適宜参考文献を紹介する。

受講上の要望、または受講上の前提条件

戦前から現在に至るまでの常識的な歴史知識を前提とする。不安な人は、簡単な年表など参考にしてほしい。

課題(レポート・小テスト)

レポートを2回、簡単な小テストを適宜実施する。