慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
心理学(知覚・認知)
担当教員名
寺澤 悠理/森井 真広
科目設置 総合教育科目 授業形態 夏期スクーリング
科目種別・類 3分野科目/自然科学分野 単位 2
キャンパス 日吉 共通開講学部 -
設置年度 2022 授業コード 12245
開講期間 II期 8/15~8/20 曜日・時間等 3~4限 13:45~17:30

授業科目の内容

 心理学とはどんな学問なのでしょう。おそらく多くの人々にとっては、心理学というとTVや雑誌に登場してくる性格診断やフロイトの精神分析を思い起こすと思います。もちろん、このような分野も心理学の一部ではありますが、それらは心理学という大きな学問領域のほんの一部にすぎません。
 心理学は人間や動物の行動を科学的に研究することで「心」を理解しようとしてきました。そして行動を個体と環境との相互作用として捉えようとします。
 ここでは、心理学では心をどのように理解しようとしてきたか、心理学の方法について解説した後に、個体がいかに環境から情報を得て行動しているのか、知覚、認知を中心に講義します。
 

第1回講義内容
心理学の目的と方法 心理学とは、心理学史、実験法

第2回講義内容
知覚の基本特性 感覚、知覚の種類、精神物理学、順応、錯視

第3回講義内容
知覚信号の処理過程 神経細胞、脳の基本構造、皮膚電気反応など

第4回講義内容
知覚世界の安定 奥行き知覚、運動知覚、形の知覚、色の知覚

第5回講義内容
視覚の仕組み 眼球運動の種類、基礎的な研究紹介

第6回講義内容
中間まとめ 試験

第7回講義内容
記憶と知識

第8回講義内容
注意と意識

第9回講義内容
言語と思考

第10回講義内容
推論と意思決定

第11回講義内容
感情と人格

第12回講義内容
社会的認知・総括・試験

その他の学習内容
  ・課題・レポート

成績評価方法

評価は平常点約4割、レポート約6割の予定です。
前半と後半を担当する教員がそれぞれそれぞれ50点満点で採点し、その合計点で最終的な評点を定めます。

テキスト(教科書)※教科書は変更となる可能性がございます。

プリントを適宜配布する

参考文献

・村上郁也『Progress & Application 知覚心理学』(サイエンス社)
・服部雅史・小島治幸・北神 慎司『基礎から学ぶ認知心理学―人間の認識の不思議 』(有斐閣)
・森敏昭・井上毅・松井孝雄『グラフィック認知心理学』(サイエンス社)
・『現代の認知心理学』シリーズ(北大路書房)

受講上の要望、または受講上の前提条件

配付資料や参考文献等の情報を必要に応じて予習してください。
毎回、リアクションペーパーを作成いただきます。
講義資料の配布やリアクションペーパーの提出にはオンラインのシステムを利用する予定です。
資料の印刷や課題の提出のために、キャンパスのITC設置のPC、プリンタ、ネットワークを利用される場合、ITCアカウントが必要になります。詳しくは日吉ITCのHPを確認してください。
講義で知り得た事例等の情報をSNS等に投稿しないようにしてください。
心理学を学んだことがないことを前提に講義します。
講義の中で、簡単な実験、実習、小レポートを課すことがあります。積極的な受講態度を望みます。