慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
英語(リーディング)G【実力養成クラス(中・上級)】
担当教員名
横山 千晶
科目設置 総合教育科目 授業形態 夏期スクーリング
科目種別・類 外国語科目/英語 単位 1
キャンパス 日吉 共通開講学部 -
設置年度 2022 授業コード 22204
開講期間 II期 8/15~8/20 曜日・時間等 1~2限 9:00~12:45

授業科目の内容

【応用力をつけることを目的とした、通常のクラスよりも難易度が高いクラスです。】

「文学作品を味わい尽くす」

英語で書かれた短編小説を徹底的に味わいます。短編小説は短いからといって侮れません。数少ない言葉の中に込められた様々な象徴、言葉の音やリズムがあらわす雰囲気、短い物語の中では全く語られないものの背景に控えている大きな歴史的・文化的な事実や事件、それらが混然一体となって深い文学世界を形作っています。また英語の音やリズムも重要な要素です。この授業は以下のことを目標とします。

・言葉そのものに向き合うことで新たな解釈の世界を広げる
・作品の背景となる歴史や文化、思想や事件について深く知る
・作品を朗読し、自分なりの翻案作品をつくるなどの表現方法を試すことで作品の解釈を深める

扱う作品は日本では未訳の作品です。また、作者の中には有名な人もいますが、日本ではほとんど知られていない人もいます。参加者の間でディスカッションのみならず、グループワークを行うことで解釈の世界を広げていきたいと思っています。
授業は以下のプロセスで進めていきます。

1.作品をきちんとした日本語で翻訳する
2.朗読して、英語のスタイルや言葉の使い方から、物語の中に潜む意味について皆でディスカッションする
3.物語のテーマについて考察する
4.そこからグループで朗読劇や翻案作品を作ってみる

もちろん作者の意図は重要ですが、物語は同時に読者のものでもあります。唯一の解釈というものはありません。時には作者の思ってもみない、あるいは無意識のうちにあらわされたテーマが見つけられることもあるでしょう。また、個人の経験に基づいた解釈も大歓迎です。他者と話し合うことで見出す新たな発見もまた醍醐味です。短い期間ですが、忘れられない作品との出会いが必ずあると信じています。久々の対面の授業です。そこから最大限のものを得る方法をみんなで模索しましょう。

第1回講義内容
英語の詩を読んでみる

第2回講義内容
英語の詩を朗読する

第3回講義内容
英語の詩を作ってみる

第4回講義内容
Peter Careyの"The Rose"を読む

第5回講義内容
Peter Careyの"The Rose"を解釈する

第6回講義内容
Michael Oppenheimerの "The Paring Knife"を読む

第7回講義内容
Michael Oppenheimerの "The Paring Knife"を解釈する

第8回講義内容
Marlene Buonoの "Offerings"を読む1

第9回講義内容
Marlene Buonoの "Offerings"を読む2

第10回講義内容
Marlene Buonoの "Offerings"を解釈する

第11回講義内容
Marlene Buonoの "Offerings"を翻案する

第12回講義内容
総括

その他の学習内容
  ・課題・レポート

成績評価方法

各回の翻訳と毎回のレポート、およびクラス内での意見交換やグループワークで判定いたします。

テキスト(教科書)※教科書は変更となる可能性がございます。

プリントを適宜配布する
授業が始まる前にすべての物語のプリントを配信いたします。

参考文献

各回の授業で紹介いたします。

受講上の要望、または受講上の前提条件

テキストは授業が始まる前に配布いたしますので、予習を行って授業に望んでいただければ幸いです。特に最初の物語は初回の授業前に翻訳しておいてください。初回授業の前に提出していただく予定です。毎回の課題は「授業支援システム」を通して提出してください。
 翻訳は各自の作業ですが、授業では、作品を朗読したり、ディスカッションしたり、みんなで翻案作品を作って演じたり、と協働による学びを取り入れます。物語の解釈はさまざまであって構いません。自由にご自分の意見を述べてください。なお、扱う作品とその順番は変更する可能性があります。